そして、このハイヒールの起源ですが、実はかなり古い。最初に生まれたのが、なんと紀元前400年代のアテネ。いわゆる、古代ギリシア時代。
ファッション面でのハイヒール
最初は成人男性を喜ばせるサービスをしてくれる職業、の女性の間で流行したのが発端。「背を高く見せる」ことを目的としていたらしい、というから驚き。つまり現代も昔も、女性の中身は何も変わらない。ちなみに男性も履いていた模様。1570年頃には、イタリアのヴェネツィアでこれまた成人男性ムフフなサービスを提供してくれる女性たちの間で流行。チョピンというイスラムで履かれてたハイヒールだそう。いつの時代も、異国風のファッションって重宝されるもんなんですね。
機能面でのハイヒール
ただファッション面だけではなく、実は『機能面』でハイヒールが重用された時代も存在する。それが主に「乗馬」する時。昔は兵士たちが馬に乗った状態で戦うことが多かった。9世紀のペルシャでは、馬に乗り降りしやすいようにハイヒールを履いていたことが分かる壁画や文献があるそう。英語版のWikipediaを参照。
そしてマリー・アントワネットがブイブイいわしてた1600年代。その当時の女性貴族は、傘のようなドレスを着用してた。そのドレスは一見華やかでキレイですが、実は街ナカでいつでもトイレができるように考案されたもの。だからフランスでは街ナカで貴族たちのオブツがあふれてた。
で、その当時の貴族たちはどうしたかと言えば、そのオブツをできるだけ踏まないようにハイヒールを発明したんだそう。
「うーん画期的！」と言いたいところですが、その前にオブツを処理せんかい！っていう。ハイヒールを作ろうと試行錯誤してる間に、誰か一人ぐらい掃除できたんじゃないだろうか。そもそも、そこまでしてオブツまみれの街に行きたい理由を強く知りたい。
…などなど当時のフランス人はツッコミどころ満載ですが、当時のフランスでは男女問わずハイヒールが履かれていたそう。そりゃ男だってそんなもん踏みたくはない。
ただナポレオンが戦争を初めて19世紀ぐらいからは、徐々に男性は機能的なクツを選ぶようになった結果、女性だけがハイヒールを履くようになって今日に至るんだとか。
つまりハイヒールが女性の代表的なファッションとして根付いたのは結構最近の話なんですね。
おそらく証拠となる文献などが残ってないだけで、ハイヒールは1000年も2000年も前から、男女に関わらず愛用されていた歴史の古いファッションシューズ。
日本でも2000年代前半に流行ったガングロギャルがめっちゃ高いハイヒールを履いてましたが、それがお固い文献に残るとは思えないので、そういうファッションが世界各地であったんだと思われます。