2014年6月13日金曜日

東京オリンピック初開催は実は戦争中?

今日13日はサッカーワールドカップ開催日。ちょうど今頃、ブラジルとクロアチア戦が行われてるはず。

そこでほぼ関係ないですが、同じくスポーツの一大イベントであるオリンピックについて記事化してみたいと思う。2020年に東京で夏季オリンピックが開催されることが、去年決定。1964年に次いで「2回目」の開催と言われていた。ただコレ微妙に間違い。

実は戦争中、東京で夏季オリンピックが開催されることが決まっていたことをご存知だろうか。

東京五輪は1940年が初?

1934年、日本大使だった杉村陽太郎とIOC委員だった副島道正が、イタリア首相・ムッソリーニに直談判して、ローマがオリンピック招致しないよう辞退させた。

何故イタリアかと言えば、日独伊三国同盟とか昔社会の授業で習いましたが、当時日本とドイツとイタリアは仲が良かった。だから当時は結構批判を浴びた模様。

そして1936年、フィンランドのヘルシンキと一騎打ち。ヘルシンキ27票に対して、東京は36票で大勝。東京にオリンピックが開催されることが決定。

ただ日中戦争・太平洋戦争がどんどん長引き、兵器などで使用する鉄鋼不足に陥った日本。オリンピックで使用する競技場などが建設できなくなった。忠犬ハチ公が溶かされたり無茶苦茶。今のブラジルを笑えない。

そして陸軍大臣・杉山元などが、「鉄鋼を使わなくていいじゃねーか!木材で建てとけよ!コラ!おぉん!」と政府などに圧力をかける。

結果オリンピックを大歓迎してた新聞なども、徐々にトーンダウン。当時からマスコミは権力者の犬ですから、そのムードを跳ね返すことはできず、二年後の1938年とうとうオリンピックの開催を返上。

日本でのオリンピック初開催は、結局マボロシに終わってしまった。

1940年には札幌オリンピックも開催予定だった?

しかも東京だけではなく、同じく1940年に札幌で冬季オリンピックも開催することが決定してた。それが戦争中ということで、全部オジャンになった。

戦争と聞けば『別世界』のように感じるが、実はその下では今と変わらない「当たり前の経済活動」が行われていた。そのことに色んなことが考えさせられるものがある。

また1964年の東京五輪で正式種目となった「柔道」も、実は1940年の東京五輪で競技種目として選ばれていた。もしかすると日本の金メダル量産は、もっと早い段階で実現できていた可能性も高い。

「戦争の罪」はつくづく重い。