2014年6月28日土曜日

裁判員裁判では有罪判決が出やすいってホント?

今年2014で裁判員制度が導入されて、はや5年。ただこの裁判員制度で無罪判決が出された例がほとんどない。そこでささやかれてるのが、「裁判員裁判では有罪判決が出やすい」というウワサ。

先に答えを書いておくと、残念ながらホント


例えば、アメリカなどでも同様の制度「陪審員制」が導入されてますが、それと比較していきたいと思う。


裁判員裁判と陪審員裁判との違い

日本の裁判員裁判とアメリカの陪審員裁判と何が違うのかと言えば、まず裁判に参加する「市民の人数」

例えば、日本の裁判員裁判はたった6人。でもアメリカの陪審員裁判では12人日本の倍。ましてや場合によっては、23人に更に増えることもある。

つまり、日本の裁判員裁判は圧倒的に市民の数が少ない。それだけ多様な意見が反映されにくく、白熱した議論自体も生まれない。とにかく日本の裁判は「判決をスムーズに出すこと」が最優先されてることが分かる。

また日本の裁判員裁判は「多数決」で判決が出てしまう。例えば、4人が有罪で2人が無罪だと思っても、その判決は有罪になってしまう。

ただアメリカの陪審制では「全員一致」が当然。もし全員が一致しなければ、評決不能(hung jury)となって、裁判自体がやり直しになる。日本と違って、それだけアメリカでは丁寧な裁判が行われているということ。

多数決を認める地域も少しあるようだが、それでも11対1ぐらいの割合で、ほぼ全員一致に近いのが現実。日本のように7対5ぐらいの比率で有罪判決が出るわけではない。

つまり以上のことから、日本の裁判員裁判は有罪判決が極めて出やすい欠陥制度であると言える。