それは端的に言うと、『ショートパスを繋げる』スキル。フォワードやディフェンダーに限らず、試合ではそれが最低限かつ最大限に求められてくる。
ショートパスが試合の流れを作る
元ブラジル代表のドゥンガも言う。「ロングパスのミスはいい、ショートパスのミスは致命的」だと。例えばフォワードがパスを繋げられないと、10年経ってもゴールは決まらない。また前線でボールが奪われると、相手にカウンターを仕掛けられやすくなる。
中盤のミッドフィルダーがボールを繋げられないと、試合を組み立てることが不可能。裏へ飛び出すフォワードへの縦パスも、中盤でのパスが繋がっていてこそ効果的に活きる。
ディフェンダーも同じ。最終ラインでボールを奪われたら、ほぼ失点に近いミスに繋がる。試合を落ち着かせるという意味でも、最終ラインでボールを回して時間を作ることが重要。
つまり、どんなサッカー選手においても、『ショートパスを繋げる』スキルは求められてくる。
ショートパスを繋げるには、高い集中力の維持が必須
じゃあショートパスを繋げていくために、どんな力が必要かと言えば、それが『絶え間ない集中力』。何故なら、試合中の選手は流動的に動いてる。味方選手の位置・相手選手の位置を常に気を配っていなければ、味方にパスが届かないばかりか、相手選手にパスカットされる。だから大事なことは小手先のテクニックではなく、「周りの状況を把握する」こと。
日本人は特にコレが欠けている。つまるところ日本人選手はアホが多いってことなんですが、今回のブラジルワールドカップで見せたパスワークも実にたどたどしかった。まさに草サッカー以下だった。
具体的には過去も含めると、宮本恒靖や長谷部誠が好例。ディフェンスラインで後ろから来た相手選手に気付かず、軽率にボールを奪われるという致命的なミスが多いこと。だから個人的には大嫌い。
この日本人選手の集中力が皆無に等しい原因を考えると、普段からの「パス練習」にある。
小学生からプロの選手まで、「お互い動かない状態」で延々とボールを前に蹴ってるだけ。そんな野球のような「頭を使わない」反復練習を続けても、集中力や周りに気を配るテクニックが身に付くはずがない。「価値の無い惰性」は、むしろ集中力を殺す。こんな練習を延々と続けるぐらいだったら、一切練習しない方がマシだろう。
公園でも小中学生と思しき若者が、リフティングの練習などやってますが無意味もいいところ。自分のボールを誰も奪いに来ない状況で身に付けたテクニックなんて、試合で使うことは有り得ない。曲芸を披露したいなら、サーカス団にでも入ったらいい。