2014年7月7日月曜日

販売が落ち込む雑誌から「文章」が死ぬ日

出版界が斜陽と言われて久しい。その中でも雑誌が顕著で、特に市場が右肩下がりの傾向。具体的に言うと、週刊誌は2001年に1247万部だったのが、十年後の2011年では650万部。ほぼ半減。2014年現在、更に顕著に下がってるはず。

おそらく、この雑誌からは「文字」や「文章」が徐々に消えていくはず。そして、いずれ画像や絵がメインの雑誌だけが生き残る。

その根拠を述べていきたいと思う。


情報は独占できない

何故なら、一度世の中に発信された情報は、出版社でも独占も制限もできない。つまり雑誌で発表された情報やネタは、即座にネットにバーンと公開できる。

実際、自分も雑誌や新聞などを元ネタ・ヒントにして書いてることが多い。

このネタが面白そうだから自分も書こう…とキッカケ作りに使ってる。もちろん転載は違法ですが、例えばNPOに関する記事の要点だけをピックアップして、コチラが雑感も交えつつ、NPOに関連する記事をブログで書いたとしても何も問題はない。

またネットに一度記事を公開したら、それはずっと公開され続ける。雑誌や新聞は去年書いた記事を、再び使い回して「さも新しい情報であるかのように装う」手法を使いがち。

でも、それが段々と通用しなくなる。情報の受け取り手からすれば、既に一度検索したことのある情報が、雑誌に書かれてるようなもの。そこが今後更に突き詰められていくと、誰がわざわざお金を払ってまで雑誌を買うのだろうか?

ネットはひたすら拡大していって、雑誌そのものを呑み込むことは目に見えてる。つまり出版社が文字情報に関しては、ネットに勝つことができない。毎回毎回、新しい情報を提供しない限り、所詮は二番煎じの情報しか載らない。まさに雑誌は衰退の一途を辿る。

画像はパクれない

ただ文章と違って、『写真』を独占することは可能。もし雑誌が載せた『写真』をまるまる使えば、ただの著作権侵害。もちろん批評や分析など自分の文章がメインであれば引用することは可能だが、ただ雑誌社が『写真を独占』できてる状態に変わりはない

文章と異なり、『写真』は世界で唯一のオリジナリティが存在すると言ってもいい。それだけ「同一性」を維持する方が難しく、差別化しやすい。

もちろん写真だけではなく、漫画といった「絵」に関しても同じことが言える。

ONE PIECEやハンターハンターが載ってるのは、世界で唯一少年ジャンプだけ。進撃の巨人が載ってるのは、世界で唯一別冊少年マガジンだけ。そこら辺の素人がONE PIECEや進撃の巨人を描くことは不可能なのだ。

マンガがまさに好例だが、雑誌の活路は「画像」しか残されていないと思う。文章は捨てるぐらいの覚悟は必要。