2014年6月8日日曜日

天皇以外の皇族が亡くなっても「崩御」と使うべき?

2014年6月8日、天皇の従兄弟にあたる桂宮宜仁親王が死亡。1988年に急性硬膜下血腫で倒れて、それ以降ずっと車いす生活を送っていた桂宮親王。ただ闘病生活を送りつつも公務を続けてたんですが、6年前の2008年に敗血症を患ってからは表舞台からは去っていたんですが、残念ながら亡くなられた。

長々と説明ったらしくなりましたが、このニュースで登場した気になるワードが「逝去」。例えばNHKのニュースでは、『天皇陛下のいとこ 桂宮さま ご逝去』というタイトルで扱われていた。

でも少し気になったのが、え?天皇や皇族が死んだら『崩御』という言葉を使うんじゃないの?ってこと。


ただ残念ながら使わない。何故なら、『崩御』という意味は「君主クラスの死亡を表す敬語」だから。つまり日本では天皇と皇后に対してしか使わない言葉。

イギリスだとエリザベス女王、その他ヨーロッパや中東にも王族皇族がありますが、その中でもテッペンの人にしか使わない。今の北朝鮮だと金正恩かな…相当先にはなりそうですが(笑)。

薨去という表現が使われてない理由

じゃあ「逝去」という表現で敬意が十分なの?ってことですが、実は崩御以外にもちゃんと言葉が用意されている。それが『薨御(こうぎょ)』『薨去(こうきょ)』『卒去(そっきょ)』

薨御は、皇太子が亡くなった場合。ただ他にも、財務大臣やその辺りの政治家大臣にも使う言葉のよう。

薨去は、皇太子妃や内親王が亡くなった場合。だから雅子さまや愛子さまのこと。皇太子よりは、少し格は落ちる模様。

そして今回無くなった桂宮宜仁の「親王」に対しても使われる表現。ただ何故か、この表現は使われていない。桂宮宜仁以前にも何人か皇室の方が亡くなってますが、今回と同じように「逝去」という表現が目立った。

その理由は分からないですが、オジさんが推察するに「薨御」「薨去」という表現がおそらくピンと来ないからだと思う。その字面だけで死んだと予測するのは難しいだろう。正直、「その皇族がどうなったの?」と頭に疑問符が付いてしまう。

だからまず情報を伝える側としては、「皇族が死んだ」という事実を正確に伝える方を優先したんだと思う。一応、逝去という言葉は敬語ですから、それでも十分だという判断なんだと思う。

ちなみに卒去は、王や女王。先日2014年5月27日に婚約を発表した典子女王などが当たる。正直、「誰やねん?」と思ったことは内緒。ただ、この言葉もあまり耳にしないのは、一般人には馴染みがない言葉だからだと予想。

個人的に思うのは、マスコミが使う皇室周りに対する表現が「あまりに回りくどすぎる」ということ。せめて外国の王族や皇族に対して、同じような言い回しであれば首尾一貫してて納得もしますが、いかにも腫れ物っぽく事務的。それが却って、敬意や尊敬の念が込められてたとしても薄っぺらく感じさせる。